きっと上手くいく

綺麗な顔をしている。

ふと改めてそう思う。

甘く優しいまなざしは変わらない。

「大切な一言を聞いてなかった」

彼は私を問い詰める。

「『俺の事が嫌い』って聞いてない」

真剣な顔が怖かった。

「デブの子供ってわかったけどお前の口から聞きたい」

聞きたくない。

「『俺よりアイツの方が好き』って聞いてない」

彼の手が私に伸び
私は一歩下がってしまう。

「はっきり言って欲しい。それを聞かないと俺はお前をあきらめきれない」

和也……。

「俺はお前を忘れられない。どうしようもないくらい……まだ好きだから」


身体が崩れそうだった。


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