きっと上手くいく

あのデブと知り合ったのも
全て俺の職業が悪い。

アフターで俺は客と付き合った。
デートしてキスしてエッチもする。
それで太い客がつかめるのなら
何の問題もない。

心は無いんだから
エッチしたって問題ない。

それを千尋が知ってしまい。大騒ぎになり泣かせて、デブと知り合い。

ヤッちまったんだろ。

魔が差すってヤツだろう。

そんでこんな結果。

千尋がデブと寝てたなんて
俺は頭を殴られた気持ちになった。

だから思った
あぁ自分がされて、やっと嫌な事に気付くのか……って。
千尋もこんな気持ちだったのか……って。

いくら心はなくても
客とエッチするのは違うんだな

以前のヒモ生活に染まっていて
一般常識に欠けてた俺。
何かがマヒしてたけど千尋がそれを教えてくれた。

あのデブには渡さない。
あんな父親じゃ子供が泣く。
一緒にサッカーもキャッチボールもできないだろう。絶対息切れするし。
女の子なら父親はイケメンの方が自慢できる。

大丈夫だ。

俺は勝つ!

絶対勝つ!

自信満々になってると
弱弱しい千尋の声が奥の部屋から聴こえてきた。

「健ちゃん?仕事は?……うん。大丈夫だよ。和也が看病してくれて……え?こっちに来る?」

デブめ……土鍋で頭カチ割ってやる!



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