きっと上手くいく
寒っ。
地下鉄の駅から近い下町
明るい大通りを選びながら
冷たい風にさらされて
俺は足早にアパートから離れる。
小さな洋食屋
果物屋
昔ながらのオーダーメイドの店
いつもの通りを抜けてから
川の流れを見たくなり
もっと寂しく寒い通りに足を向ける。
花火大会が綺麗に見える大きな橋。
中央部分でポツリ佇む俺。
疲れた。
うつぶせ寝の枕のように
橋の欄干に顔をのせて溜め息。
暗がりの中
ユラユラと水面が揺れてる。
ずーっと見てると酔うかもしれない。
俺の気持ちなんて
あのデブには理解できないだろう
お役所勤めのデブの方が
俺に無い物を
沢山持ってるし
千尋に
沢山与える事もできる。