きっと上手くいく

「デブの子か?」

彼女はうなずき自分のお腹を撫でる。

ふっくらとしたお腹とは対照的に、彼女の顔はやつれていた。

この何日かで
俺がやつれさせたかもしれない。

デブがここに来ないのは
俺に遠慮してか?
負け犬の顔を見るのが、申し訳ないから……とか?

笑っちゃうね

俺が女の子を寝取られるなんてさ。

いじけたデブに完敗。

ホストと公務員

公務員の勝ち。

俺の方がいじけてるかな。

「それ100%?」

手に握ってるアルミ缶が悲鳴を上げ、アルコールがテーブルの上に流れてゆく。

「完璧100%ヤツの子?お前は俺と一緒に住んでるしエッチもしてる。だから簡単に決めつけるのは違うかも」
胸の鼓動が大きくなって止まらない
心臓が大きくなって身体中に広がり、全身がドクドク響く。

違うって言って欲しい。

玉子クラブだかニワトリクラブだか
よくわかんないけど
お腹の大きな女の子が表紙を飾る雑誌に【妊婦は精神不安定】って書いてあった。

気の迷いだ。絶対。

祈るような気分で必死になってしまう。



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