恋愛心工事中。

宝石景色




『到着っ♪』


壱が自転車を止めた。





あたし達は、下り坂を進み、展望台みたいな小さな丘の下にいる。


結構走ったため、町から外れた所。



木々が揺れ、爽やかな風があたしの頬を撫でた。





『行くぞ』


丘のようなのに続く小さな白い階段。



所々が錆びついていて、階段には何やら沢山の定期入れのようなものがぶら下がっていた。





……何処、ここ!?



初めて来る場所に戸惑うあたしの手をとって、壱は階段を上り始めた。





もう8時すぎだ。


辺りは灯りもあまり無く、暗い。






壱とあたしは階段を上りきった。




……そこには……









「…わぁっ…」




あたしは目を見張った。





壱が満足げに微笑んだ。



あたしはその周りの光景に…感動のあまり言葉を失っていた。






『すげぇだろ』




壱がこれまた定期入れ風のものが沢山ぶら下がった柵に手をついた。






凄い………






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