恋愛心工事中。



『ここ来るとさ、何もかも忘れられんだよな』



壱が笑って言った。





「何で…こんな所知ってるの…?」


夜景を見る壱に尋ねた。





『美羽知らねぇの!?』


壱は驚いた表情であたしを見た。




はい!?






『ここばJEWELS゙っていう展望台で…恋人達に人気のスポットだよ?』



…ええっ!?




「知らなかった!!」





こんな所があるなんて!!






『美羽らしいな』



壱は目を細め、可笑しそうに笑った。





「うっさい!!」
『はは♪悪ぃ悪ぃ♪』



…謝ってないな……







『ここに恋人達が来ると、その恋人達は幸せになれるんだとさ』




へぇ~。

いかにも女の子が作ったジンクスだなぁ。






『これは恋人達が願い事を書いてるらしい』




壱は定期入れみたいなのを指差した。





あ!

そうなんだ!







「へぇ~…」






゙ずっと一緒に居られますように゙

゙大好きだぁ!゙

゙また2人で来よゔ





沢山の恋人達の願い。



それは…届いているのかな?






でも……


恋人達はその願いを2人で書いただけで…ここに来ただけで…願いが叶ったような気持ちになるんだろうな。






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