恋愛心工事中。
ドンッ…
歩く度に、花火の打ち上がる音が聞こえてくる。
あたし達は足を早めた。
――
そして今に至る。
『あっ、ねぇ!!
林檎飴食べない!?』
有美が林檎飴の屋台を指差しながら、言った。
「食べたいっ!!」
林檎飴なんて何年ぶりだろっ。
てか花火大会自体が何年ぶりかなぁ。
最近ずっと花火を見てなかった気がするし…。
『にしても、すげぇ人だよな』
あたしと有美が林檎飴を頬張っていると、壱が言った。
『ここの祭りは有名だからな』
京司が言う。
そう。
ここのお祭りはなかなか有名。
遠くからわざわざ来る人だって、少なくないくらい。
地元の人間は勿論、たくさん来ているお祭りなのだ。