恋愛心工事中。
「有美っ!?」
シーーーン
「京司!?」
シーーーン
「壱!?」
シーーーン
……………。
(暫くお待ち下さい)
あたし…
皆とはぐれてしまった!!
キョロキョロと辺りを見ても、3人の姿はなく……
あたしは急に凄く心淋しくなった。
あたしは一人でいる事が嫌いだ。
だから…尚更…怖くなってしまった。
あたしは素早く小さなカゴのついた巾着から携帯を取り出した。
ボタンを何回か押して、電話をかける。
まず有美に。
PLULU…LULU…
長い機械音に、心臓が早まる。
何秒たったのか…
有美は出なかった。
でも、仕方ない。
だってこんなに騒がしいお祭りの中で、携帯が鳴っているなんて……
なかなか気付かない事だろう。
あたしは小さく溜め息をついて、今度は京司へかけた。
……しかし、これも反応無し。
人が凄いから…あたしが居ない事、気付いてないのかな…