恋愛心工事中。
次に壱。
出てくれる事を願って…
通話ボタンを押そうとした、時。
♪PLULU~LULU~
携帯が鳴った。
電話の着信音。
゙壱゙
携帯画面には、そう出ていた。
「あっ」
あたしは驚きながらも、すぐさま通話ボタンを押した。
「壱っ!?」
あたしは助けを求めるように呼んだ。
『美羽…今どこに居んだよ!?』
壱は怒ったような声を出した。
ななぁっ!?
何でそんなキレてんの!?
「壱は…有美達と一緒?」
『ああ』
短く答える壱が、何だか怖くて…
思わず声が小さくなってしまった。
『今どこ?』
「えっと…」
周りを見回すと…このお祭りには一箇所しかない、お面屋さんがあった。
これが目印かな…
あたしが壱に伝えようとした…時…
…誰が予想していただろう。
あたしの目の前に…現れるなんて。
神様は…人へ試練を沢山与えるって事…分かったよ…