恋愛心工事中。


だけど、今日…あたしは考えて。


壱への気持ち。
琉依への気持ちを…

もう一度確かめる。





それで、覚悟を決めるんだ。

どっちもフる…





あたしには、もうそれしかできないから。



どっちにも…あんな良い人達に、思われる程…できた人間なんかじゃない。





決める。

…今日は、頭の中を整理して。


どっちもフる事を…覚悟する。






あたしは目の前に居る壱を見た。



………っ。



好きって気持ち、あんなにくれたのに。





あたしは…壱の気持ちを断るんだ。



辛い気持ちになるけど…もう、決める。





ごめんね、壱…
ごめん…ごめん…




つい涙腺が刺激され、あたしは涙をこぼしそうになる。





ダメだ。
ダメだよ…



あたしに泣く資格なんて無い。



あんなに優しく、あたしを思ってくれていた人をフる…





泣くのは、あたしなんかじゃない。








あたしは始業のチャイムを、そんな思考のすみで聞いた。





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