恋愛心工事中。
琉依に花火大会で出会って、自分を責めたのは確かだ。
でも、それまでは琉依の事を考えないようにしたし…
心の中で封印していたかった。
「…琉依じゃない」
助けられて。
また再会して。
振り回されて。
食事を食べて。
夜景を見て。
花火を見て。
告白されて。
公園で黙ってあたしの話を聞いてくれた。
何も言わずに支えていてくれた。
琉依があたしを好きだったって事も話してくれた…
『ね。
壱君、でしょ?』
有美は笑う。
いつだってキザ。
一途すぎて。
優しくて。
初めてなんだよ。
こんな奴。
男嫌いなのに、初めて会った時には憎まれ口叩けた。
しつこい奴なのに、何故か憎めない。
自然と良い奴って、素直に思えて…
あたしは…
あたしには……
アイツを見れば心臓がおかしくなる。
それはアイツにだけ。
アイツが隣に居る時も、アイツが笑ってあたしを見つめる時も……
あたしに優しくしてくれる時も。
キザな発言をしたってなんだって。
どこまでも一途で、限りなく透明。
あの瞳に見つめられたら呼吸が出来ないくらい……
男と2人で嫌な気持ちしないで居られるのなんて、あたしには奇跡なんだよ。
でも、京司とは違うんだ……。