恋愛心工事中。


琉依に花火大会で出会って、自分を責めたのは確かだ。

でも、それまでは琉依の事を考えないようにしたし…


心の中で封印していたかった。






「…琉依じゃない」







助けられて。
また再会して。

振り回されて。
食事を食べて。

夜景を見て。
花火を見て。


告白されて。





公園で黙ってあたしの話を聞いてくれた。

何も言わずに支えていてくれた。


琉依があたしを好きだったって事も話してくれた…








『ね。
壱君、でしょ?』


有美は笑う。






いつだってキザ。
一途すぎて。

優しくて。




初めてなんだよ。

こんな奴。





男嫌いなのに、初めて会った時には憎まれ口叩けた。

しつこい奴なのに、何故か憎めない。


自然と良い奴って、素直に思えて…






あたしは…
あたしには……








アイツを見れば心臓がおかしくなる。

それはアイツにだけ。


アイツが隣に居る時も、アイツが笑ってあたしを見つめる時も……



あたしに優しくしてくれる時も。

キザな発言をしたってなんだって。




どこまでも一途で、限りなく透明。


あの瞳に見つめられたら呼吸が出来ないくらい……




男と2人で嫌な気持ちしないで居られるのなんて、あたしには奇跡なんだよ。




でも、京司とは違うんだ……。






< 163 / 440 >

この作品をシェア

pagetop