恋愛心工事中。
『でもソイツがとんでもない女ったらしって分かった時には幻滅した。
何でこんな奴好きだったのかな?って。
あたしの青春返しやがれーっ!みたいなね。』
有美は少しだけ恥ずかしそうに笑った。
「そうなんだ…」
『美羽は黒崎君が好きだけど、その前に琉依君にちゃんと言いたいんでしょ?』
あたしは頷く。
『それならそれで良いと思うよ!
中途半端って嫌だもんね。』
「うん…
あと…あたしが勝手に思ってるだけなんだけどね…」
有美を真っ直ぐに見つめる。
「琉依は、あたしと同い年なのにあんなに辛い思いをしてるから…応援していきたいの。
琉依に頑張ってって言う前に…壱に思いを伝えたくない」
「琉依が辛い時に幸せになっても…心から喜べない…」
有美は優しく微笑んで、あたしの頭をそっと撫でてくれた。