恋愛心工事中。
■3章 想い■
2人のあの公園
授業も、帰りのHRも終わって。
水泳大会まで残すところ、あと2週間。
お昼後。
瑠璃はトイレに駆け込んでメイクを直しに行った。
『諦めた分、美羽の事嫌いになっちゃうかもだけど』
そう言った瑠璃の顔は、悔しそうながらも明るかった。
あたしは教室に戻って、丁度会った有美に今までの事を話した。
有美も感動したらしく、『瑠璃の分まで頑張れ』と言ってくれた。
5限目になっても瑠璃が来ないので、心配になったが…
5限目が終わったらやってきた。
目の赤みはすっかり消えていて。
何だか安心した。
瑠璃にコッソリあっかんべーをされたけれど。
罪悪感が少しあったあたしは、救われた気分になった。
『今日こそ部活が終わったら黒崎君と話すんだね』
有美に言われて、頷くあたし。
…部活が終わったら壱と話す。
あの花火大会の日。
壱達とはぐれてしまったら、琉依と会って告白されて。
そこに壱がやってきて…。
あたしはその場から逃げてしまった。
その後…壱と琉依は何を話したのか。
……それを聞く事になるんだ。
『今日、黒崎君から琉依って人の連絡先聞くんでしょ?』
「うん」