恋愛心工事中。
『美羽さ、俺がどんなに我慢してるか知ってんの?』
…………は?
「何が?」
知らないし。
何、我慢て。
『美羽の意見とか、関係なしで』
壱の目がスウッと鋭くなった。
…………っ。
『美羽の事、俺のモノにしたくなる』
………っっ!!!!
な、な………
何、真剣な顔で…
何言って…!?
真っ赤なあたしを見て、壱はプッと吹き出した。
『ビックリした?』
壱の柔らかい笑顔に、あたしは頷く事しか出来ない。
『本音だけどな』
壱はフッと小さく鼻で笑うと、あたしの手を離した。
…温かさが残る手。
壱の言葉と、壱の手の温もりにドキドキして、何も言えなかった。
『美羽…
また、抱き合いながら話す?』
ーーっ!?!?!?
「アホッ!!
変態野郎め!!」
あたしは壱をバシッと叩いた。
『………』
(叩かれた所を抑えながら美羽を不満そうに見る壱)
「信じらんないっ」
『ま、いっか♪
さっき抱き合ってたしな?♪』
……………。
(これ以上そんな事言ったらどうなるか分かってんだろうな?)
『ちぇっ』
"ちぇっ"って!!
何今の舌打ちー!!
さっきまで超ドキドキしてた自分が馬鹿みたい!!
あたしがイライラとしていると…