恋愛心工事中。


『琉依に会いに行くんなら…思わせぶりな態度すんな』



………え?



「ねぇ…壱…意味分かんないよ…」








『俺の事好きなのかなって、自惚れちまうだろ』






………何、それ…





壱はそう言うと、再び歩き出した。






「…………」

言葉が出ない…



体も動かない…






頭が真っ白になりそうだった。

汗がダラダラと流れ落ちる感覚。




呆然と壱の背中を見る事しか出来ない。


心臓がドクドクッて揺れていて。




街灯だけの薄暗い公園には、あたししか居なくて。












世界にただ1人。









あたしだけが取り残されたようだった。






< 203 / 440 >

この作品をシェア

pagetop