恋愛心工事中。
『琉依に会いに行くんなら…思わせぶりな態度すんな』
………え?
「ねぇ…壱…意味分かんないよ…」
『俺の事好きなのかなって、自惚れちまうだろ』
………何、それ…
壱はそう言うと、再び歩き出した。
「…………」
言葉が出ない…
体も動かない…
頭が真っ白になりそうだった。
汗がダラダラと流れ落ちる感覚。
呆然と壱の背中を見る事しか出来ない。
心臓がドクドクッて揺れていて。
街灯だけの薄暗い公園には、あたししか居なくて。
世界にただ1人。
あたしだけが取り残されたようだった。