恋愛心工事中。


壱は、悲しそうに、だけど 優しく微笑んで あたしを見た。



「………っ」




その表情の綺麗さに、思わず息をのんだ。



そして、壱はゆっくりと口を開いた。











『…………俺の隣に居て欲しかった…』










………………え…




壱は そう言って、教室を出ていった。








………酷いよ…
壱のバカ……



そんな事言われて壱を諦める女の子が どこに居るのよ…




「…ヒッ…ク」




大粒の涙が、
あたしの頬へ

鎖骨へ



痛いくらいに歯を食いしばって、目から溢れ出る涙を拭く事も出来ず







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