恋愛心工事中。





『一緒に勉強しようよ!!』

瑠璃が可愛く言った。





…………。






どうぞご勝手に。

あたしはドリルを開き、シャーペンを取り出して解き始めた。





瑠璃は黒崎に交渉している。








…まさしく、瑠璃は恋する女の子だった。





何だか、羨ましかった。






あたしは男が嫌いだから、恋する事なんて滅多にない。

男は嫌いだけど、あたしは恋がしてみたかった。








あたしは一度だけ恋をした事がある。



……けど、それ以来出来なくなった。


その恋が男嫌いになった原因の一部でもある。




あの中学の時の初恋。










…やめよ。





あたしは一問も解いていないドリルを閉じて、机に突っ伏した。






眠……







あたしはそっと目を閉じた。

















『えっ!!?
黒崎君、美羽とやるの!?』


そんな声が聞こえて、あたしは目を開けた。



瑠璃が困惑した様子であたしと黒崎を交互に見ている。








『ごめんね?』

『…ううん!!
あの…

2人って付き合ってるの?』








………はぁ!?




ありえない。
答える気力もない。


瑠璃だってあたしが男嫌いなの知ってるでしょ?

それであたしの事レズだぁーって騒いだくせに。
(↑え)






はあ~あ。眠………






あたしが答えるのも面倒で、目を再び閉じたその時。










< 22 / 440 >

この作品をシェア

pagetop