恋愛心工事中。
『一緒に勉強しようよ!!』
瑠璃が可愛く言った。
…………。
どうぞご勝手に。
あたしはドリルを開き、シャーペンを取り出して解き始めた。
瑠璃は黒崎に交渉している。
…まさしく、瑠璃は恋する女の子だった。
何だか、羨ましかった。
あたしは男が嫌いだから、恋する事なんて滅多にない。
男は嫌いだけど、あたしは恋がしてみたかった。
あたしは一度だけ恋をした事がある。
……けど、それ以来出来なくなった。
その恋が男嫌いになった原因の一部でもある。
あの中学の時の初恋。
…やめよ。
あたしは一問も解いていないドリルを閉じて、机に突っ伏した。
眠……
あたしはそっと目を閉じた。
『えっ!!?
黒崎君、美羽とやるの!?』
そんな声が聞こえて、あたしは目を開けた。
瑠璃が困惑した様子であたしと黒崎を交互に見ている。
『ごめんね?』
『…ううん!!
あの…
2人って付き合ってるの?』
………はぁ!?
ありえない。
答える気力もない。
瑠璃だってあたしが男嫌いなの知ってるでしょ?
それであたしの事レズだぁーって騒いだくせに。
(↑え)
はあ~あ。眠………
あたしが答えるのも面倒で、目を再び閉じたその時。