恋愛心工事中。
――
「頂きます!」
『どーぞ』
結局。
親方からのお金は受け取れず、あたし達は琉依の自宅へ。
"汚ねぇけど"
恥ずかしそうに笑った琉依の後についていくと、一軒のアパート。
工事現場から近く、琉依の話通りに職場の先輩も住んでいるらしい。
古いのか、所々が錆び付いていた。
あたし達は階段を上っていった。
2階建てのアパートの2階にある琉依の部屋。
階段を上ったら真っ直ぐに進んで、一番端っこだった。
琉依は鍵を取り出し、静かにドアを開いてあたしを招いた。
中は至ってシンプルで、汚くなんかなかった。