恋愛心工事中。
あたしは琉依を最低な奴と認識し、琉依の思惑通りにあたしから離れた。
話しもせず。
目も合わさず。
琉依はどれだけ辛かっただろうか。
まだあたしを好きでいてくれたのに…
"父"
琉依にはこの存在に縛られていたんだ。
…………
分かってあげられなかった自分が憎い。
琉依の辛さを、あんなに一緒に居たのに分からなかった。
「琉依は悪くないのに…あたしが琉依の辛さに気付けなかったのが悪いの…」
目頭が熱い。
鼻の奥がツーンと刺激されたのが分かった。
「…琉依と別れるの嫌だったのに…話しもしなかった」
琉依はあたしを真っ直ぐ見つめていた。