恋愛心工事中。
サヨナラ。
『ごめんな…情けねぇよな…俺…』
泣き声が混じる琉依の言葉に、鼻の奥がツンとした。
「琉依は、情けなくなんかない…」
ありがとう。
あなたに会えて、本当に良かったよ。
会ってなかったら、恋愛を知らなかったかもしれない。
恋愛には楽しい事もあれば、その分辛い事もある。
それを教えてくれたの、琉依が…
『俺、親父に負けたんだよ…逆らえなかったんだよ…』
琉依は、悔しそうに歯を食いしばった。
『俺…本当に美羽の事が好きだったのに守れなかった…』
痛々しくて。
あたしは、自分の目をゴシゴシと擦った。