恋愛心工事中。

「で…でもっ…これから先、お父さんもお母さんも…兄弟もいなきゃっ」

『大丈夫』



琉依はあたしをなだめるように言った。






『それは俺と家族の問題だろ？美羽がそう言ってくれるのは嬉しいけど、俺は大丈夫だから。』





"琉依"
"琉依の家族"


確かに、それならあたしはいらない…だけどっ……







『美羽。
俺は俺自身の気持ちで家を出た。お袋も、きっと決断して出ていった』



言おうと口を開きかけたあたしを遮って、琉依が言った。








『確かに、これから先、親が居ないと困る事たくさんある。けど俺は、それが分かった上で家出したんだ』


…………っ。






『美羽、ごめん。心配してくれたんだよな。…でも、今は俺達の事だ』



琉依の言っている事が正しくて、何も話せない。