恋愛心工事中。


あたし、琉依の事……何も理解してなかったのかなぁ…?



涙が、
とめどなく溢れた。





「琉依っ…今まで本当にありがとう…」



揺れる視界の中で、琉依の優しい笑顔を見た。


大好きだった、
笑顔。






『何回も聞いた』



琉依は、"最後な"と呟いて、あたしの頭 をグシャグシャッと撫でた。







『壱にまだ気持ち伝えてねぇの?』


……その前に誤解も解けてないけど。




あたしは小さく頷いた。







『よし、じゃあ今から学校行って気持ち伝えてこい!』




最高にキラキラした笑顔で、琉依はあたしに言ってくれた。





……ありがとう。
ありがとう、琉依。


声が枯れるくらい言っても足りないよ。





『行ってこい!』



琉依に立たされ、背中を押された。








< 258 / 440 >

この作品をシェア

pagetop