恋愛心工事中。


『すみません…
知ってるけど、どうしても気持ちは伝えたくて…』


…………へ?





「知ってるって…
何の事?」


あたしの問いに、





『笹崎さんの好きな人』


と佐々木君は小さな声で答えた。





……………は……



「はぁああっ!?!!?」


思わず大きな声を出してしまい、あたしは今更なのに手で口を塞ぐ。



恥ずかしそうにあたしから目線を逸らす佐々木君と同じように、あたしもしゃがんだ。





「あの…佐々木君」
『はい』


あたしとは今だ目線を合わさない佐々木君。





「それは誰情報?」

恐る恐る尋ねると、




『誰っつーか…
見たら分かります』



ええぇえっっ!?!!?
あたしって……


そんな分かりやすい奴!?





「そ、そのあたしが好きって言う人、誰だか言ってみて!!」


佐々木君が分かるなら、皆にも知られてたりして!?









『…石橋京司』





…………はぁ??







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