恋愛心工事中。
『俺こそ有難う。
折角の休み時間なのに呼び出してごめんね』
佐々木君の笑顔は、
どこか寂しそうで。
佐々木君の心の中。
苦しい?
辛い?
それでも佐々木君は、
前を見ている。
強いなぁ……
凄いや。
「ううん!
気にしないで」
『良かった』
佐々木君は、優しく笑い挨拶をした。
……そして、あたし達は別れた。
佐々木君は、真っ直ぐ。
人を一生懸命愛することを知っている。
優しく強い。
どうして…?
京司も琉依も、
有美も。
壱も………
あたしなんかより、
ずっと強い。
足元を見て立ち止まったとしても、必ず前へ進んでいく。
じゃあ
あたしは?
あたしは道を
行ったり来たり。
迷って迷って、
色んな所に行く。
その度に
誰かを傷つける。
その罪悪感で、
あたしが泣く。
あたしは、
弱くて脆い。