恋愛心工事中。
『俺…中入って音緒の事驚かせようとしてたけど…状況ついてけなくて…』
怖かった
それ以上聞くのが。
気付けなかった、
あたしが。
『そしたら
音緒と男が出てきて、
2人で歩き出したんだ。
俺は2人の後を追っていった…そしたら』
…そしたら?
『2人は学校前に来て…
急に男が音緒の肩に手ぇ回して…好きって言って…音緒笑っ、てて』
……………!
「……京…司…?」
ガタンッッ!!!!
…………え…?
「京司!?」
あたしがドアを押すと、ドアが勢いよく開いた。
目を見張る。
京司が目の前の壁に寄りかかって座り、
泣いていた。
「…………っ」
胸が締め付けられて
苦しくなる。
『はぁ…っ』
息が荒くなった京司の足元にふと視線を落とすと、
床に広がる
白い粉。
「…京司……」