恋愛心工事中。


夕方が近付き
随分涼しくなった。

陽も少しずつ
西に傾いてきた。



風が髪を揺らす。



壱の香りが
風に乗って運ばれる。




『……俺…』


絞り出したような
かすれた声。

嫌な予感が
頭の中で、胸の中で
広がった。



緊張で震える


何て言われるのだろう、と怖くなる




壱は戸惑っていたが
口を開いた
















『俺……イギリスに行くことになった』



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