恋愛心工事中。
『美羽のせいだよ』
「はっ!?」
いきなり意味不明。
『ったく…
マジ混乱する…』
壱は困ったように、あたしから視線を逸らせて頭をかいた。
初めて見る表情。
あたしが壱にそんな表情をさせているんだと思うと、少し頬が緩んだ。
『あ~、も~!!』
壱はかったるそうに
そう言って、
「っ、ひゃ!?」
あたしの首筋に
唇を触れさせた
「ちょ、い、ち…」
『…………』
壱の熱い唇が
首筋の神経から全身を伝わって、あたしを狂わせた。
「ひゃめ…っ」
呂律が回らない。
すると、壱はあたしの首筋に唇をつけたまま、あたしを見上げた。
「…っ」
壱のその艶っぽい表情に
不覚にも
胸が高鳴った。
背の高い壱が、かがんで、あたしの首筋に軽い痛みを与えていく。
訳も分からず、あたしは拒否することも出来ずにいた。
『………』
壱が軽く息を吐くと、唇をやっと離した。
「~~~っ」
顔から火が出る…!!
そんなあたしを見て
壱は妖しく
口の端を上げた。