恋愛心工事中。
「…………」
言えない。
言う気力が無い。
頑張って、壱を笑顔で送り出そうと思ったけれど…きっと泣いてしまうハズだった。
『話せないの?』
有美の言葉に
胸が痛む
有美に言えないなんて
あたし
最低だな
だけど
言えないよ
言ったら
弱さを晒してしまいそう
我が儘を言って
困らせてしまいそう
『…別に良いけど』
有美はそう言って
黙り込んでしまった。
「………」
最低……………。
そんな重い雰囲気の中
楽しそうに騒ぐ周り。
壱はまだ来ない。
昨日、学校には来るって言ってたけど…
チラリと有美を見ると、
有美は俯いていた。
………ごめんね。