恋愛心工事中。
1時間目は日本史だった。
先生が来る前に教室を抜け出したあたし達。
瑠璃、有美、あたしの順番で、誰も何も言わずに歩いていく。
この方向だと、
多分屋上だと思う。
そして、あたしの予想通りに、瑠璃は階段を上がって、屋上への扉を開いた。
夏の暑さが照りつけているが、日陰はとても涼しい。
日陰に向かい、
立ち止まった瑠璃。
そして、
振り返った。
『どういうこと?』
瑠璃が強く
あたしを見つめた。
あたしの心臓の速さは
異常だった
「…分かんないよ…」
壱が行ってしまったら
あたしは
どうすればいいの?
『美羽…もしかして、壱君が行っちゃうの知ってたの?』
有美が眉間にシワを寄せ
そう言った。