恋愛心工事中。


あたしは静かに
小さく頷いた



『……そっか』

有美が呟く。




『イギリスって…
美羽は、黒崎君に想いを伝えたの?』

瑠璃が言う。




あたしはまた
黙って頷くだけ。



『……両思いだったんでしょ!?それなのに…離れるの!?』


有美は悲痛そうに
顔を歪ませた




『黒崎君は、何て言ってたの?美羽とは遠距離恋愛って?』


瑠璃の表情は
そんなの無理だよ、
と言っていた。




あたしは静かに
首を横に振る





「付き合わないよ。
遠距離恋愛だって…
……しない」



あたしの言葉に、
有美と瑠璃が固まる。





『……じゃあ何て?
もうバイバイって?』

瑠璃が聞く。





「うん…まぁ。
何て言うか…壱が帰ってきた時にも両思いだったら…付き合うかもしれないし…」


黙っている2人を見た。



「壱が一生帰ってこなかったら、壱を諦めるし……壱が帰ってきても、好きな人がお互い出来ちゃったら…自然消滅…みたいな……」



< 332 / 440 >

この作品をシェア

pagetop