恋愛心工事中。


「嫌だよ………」

壱じゃない
好きな人なんて
好きじゃない




『今はそう思うかもしれないけどっ…あたしは美羽に幸せになってほしい』


有美は
泣きそうだった




『あたし、美羽の気持ち、分かるよ……だけど…そんな関係、無意味だよ……壱君だって、きっと分かってるよ』


……………




『黒崎君には、美羽の気持ち伝えて終わり、で良かったんだよ』

瑠璃が言う。




『黒崎君だって、美羽と離れるのに、これ以上関わったら離れられなくなるって思ったから…美羽を諦めるって言ったんでしょ?』


有美が俯くあたしの
目をとらえた





『でも、美羽が告白して…抑えきれなくなっちゃったんだと思う……美羽が悪い訳じゃないよ!?』


有美は必死に
あたしに伝える





『黒崎君だって分かってるよ…美羽とは結ばれないって……だから…美羽、黒崎君のことは忘れた方が良いよ』


瑠璃もあたしに
辛そうな表情で訴えた





……でも………
でもっ………



< 334 / 440 >

この作品をシェア

pagetop