恋愛心工事中。
『考えてみな。
………とりあえず…
戻ろうか…』
瑠璃の言葉に、
有美が頷く。
壱を忘れて
佐々木君と向き合う…
それは、
考えたことも無かった。
あたしは壱を
これからも想い続けているんじゃないかって。
どうすれば、
良いのかな
有美があたしを立たせてくれ、あたし達は屋上を出た。
無言のまま、時計を確認すると、もう1時間目は終わりそうだった。
『終わったら教室入ろ』
瑠璃はそう言って
階段に座り込む
有美とあたしも
隣に座り込んだ。
『美羽……
元気出して…?
壱君、行っちゃうけど……今、決意出来なくても大丈夫だよ…』
有美が言う。
『黒崎君には、また何か言われても濁した方が良いよ。酷いけど…期待させた方が可哀想だから』
瑠璃が膝を抱えて
そう言った。
何だか心の中が
空っぽだった。