恋愛心工事中。
そこには
"東京シーサイドパーク
ペア1日券"とあった。
『あ、もう1枚あるんで、一緒にどうですか!?俺の友達と4人で!!』
佐々木君は有美にも
チケットを渡す
『あ!!
最近できた遊園地!!』
有美が目を丸くする
『俺の姉貴が此処で働いてるんです。特別に貰ったんで』
佐々木君が言う。
『楽しそう…
美羽、行かない?』
有美は多分、行きたいのも十分あるだろうけど……あたしに佐々木君と向き合わせるためだろう。
あたしを誘うのは。
『今週の日曜日。
空いてるよね?』
……………
水泳大会が土曜日。
だから空いてる…
『無理しなくて良いですよ!!全然!!』
………………っ
こんな優しい人
こんなに
あたしを見てくれてる人
ほんと
泣きそうになる
「………行く…」
微笑んでそう言うと
佐々木君の顔は
輝いた
『良かったぁー!!
有り難う!!』
その眩しい笑顔に
胸が、不覚にも、
疼いた