恋愛心工事中。


『ほんと、急でごめん……
もっと皆と居たかったけど…もうよく分かんなくて。ハッキリしなくてごめんな』



壱は眉を寄せて
悲しそうに言った。





『帰ってくる可能性だって十分にあるんだよね…?』


今まで黙っていた有美が
口を開いた。


すると壱は優しく
だけど苦しそうに微笑み






『帰ってこない可能性も
十分にある』








壱はしっかりと
現実を見つめていた



現実逃避するあたしに
思い知らせるかのように

壱は視線を
あたしに向けた






『ごめん、ありがとう』





その言葉を聞いたら
まるで




夢から覚めたようだった



< 347 / 440 >

この作品をシェア

pagetop