恋愛心工事中。
『男嫌い?』
……。
これは正直に言うべき?
何かこの人は平気そう。
根拠は無いけど……
平気な感じがする。
あたしはコクンと頷いた。
『ごめんな!悪ぃ!』
そう言って狼は手を合わせた。
れ、礼儀正しいし!
驚きを隠せないあたし。
「…あの、あなたは?」
恐る恐る聞いてみた。
こんな人同学年にいた?
『俺は二年二組の石橋京司!
一個上に音緒っていう彼女がいんだけど…』
石橋君は照れたように頭をかいた。
『カーテンの隙間からお前の顔見えてさ。
てっきり音緒かと…
つい手繋いで寝ちゃった!』
……良い人そう。
てかあたし大丈夫かも!
「いえいえ!」
『あ、敬語やめて!
つか美羽って呼んでいい?』
石橋君はニカッと笑った。
……大丈夫。
何かわかんないけど…
この人なら大丈夫。
『あ、男嫌いなんだっけ?』
石橋君が困った顔をした。
何か喜怒哀楽が激しいなぁ。