恋愛心工事中。
『行くの?部活』
佐々木君の言葉が
大袈裟かもしれないけど
運命の別れ道みたいで
行ったらどうなる?
行かなかったらどうなる?
分からないけど
そんな大きなこと
あたしには
分からないけど
決めたから
もう揺るがないから
「………行かないよ」
そう言ったあたしを見て
佐々木君は安堵の表情を浮かべた。
それが何だか
無性に嬉しくて
胸に痛いほど染みた
『もう暫く寝てた方が良いですよ。………あ、また敬語になっちまった……』
佐々木君は、しまった、というような表情で頭を掻いた。
「…………へ?」
思わず聞き返すと、佐々木君は少し照れたように笑った。
リアルはにかみ王子!!!!
なんて感動してると、佐々木君が口を開いた。
『俺、もっと美羽に近づきたくて呼び捨てにしてタメ口にしようとしたのに……』
やっぱダメかも、
佐々木君はそう呟いた。
『タメ口とか…美羽って呼び捨ても……今こうしてんのも……ちょっと……』
佐々木君はチラッとあたしを見て、すぐに視線を外した。
『かっこ悪ぃけど。
………緊張してる』