恋愛心工事中。
一気に心臓が
鷲掴みされたような
そんな感覚が。
あたしを襲った。
『はぁ~……ダメだ、俺。
かっこ悪すぎ。
緊張とか』
涙が出そうだ
佐々木君が
あたしのことだけで
緊張してる
告白された時だって
顔真っ赤にしてた。
それだけ
あたしなんかに
想いを寄せてるなんて
凄く凄く
胸が痛くて熱い
『………美羽?』
ほら。
あたしの些細な表情だって見逃さないで
すぐにあたしの顔を見て
心配しているような
そんな表情をして
あたし
どれだけ佐々木君に
想われてるんだろう
『………辛い?』
佐々木君はあたしが何に辛がっていると思っているんだろう
だけど確実に
あたしの気持ちを
感じてくれている
『……んな顔すんなよ』
佐々木君は顔を両手で覆って小さく呟いた。
その両手の隙間から覗く
真っ赤な顔。
『どうしたらいいのか分かんないし……無闇に触ることも出来ないし、俺には』
どれだけ
どれだけあたしは
佐々木君を
悩ませていたのかな
それを思うと
辛くて申し訳ない
だけど
こんなこと思ったら
失礼かもだけど
あたしのために
悩んでくれるなんて
素直に嬉しい