恋愛心工事中。
「ありがと………っ」
少し笑って
涙をこらえて言うと
佐々木君も笑ってくれた
「佐々木君……
色々ごめんなさい…」
たくさん迷惑かけて
困らせてしまったね
『え、全然!!
謝んなくていいし!!
つーか、佐々木君ってやめてくんない?
呼び捨てにしてよ』
…………呼び捨て?
って……………
あ、えっとぅ……
あのそのぉ…(焦)
「あっ…と、えと…」
モジモジするあたしを見て、佐々木君は、わざとらしく白々しい目を向けた。
ひーーっっ!!!!!
最悪最悪あたしのバカ!!
何佐々木君の下の名前忘れてんの!?!!?
佐々木君ってしか呼んでないから皆も佐々木君の下の名前忘れてるよね!?だよね!?
共犯だよね!?!!?
(最悪な主人公)
『まさか忘れるとはな』
佐々木君はあたしを軽蔑の目で見てくる。
「ご、ごめんなさい!!
許して許してーっ!!!!」
うるさく喚くあたしに
佐々木君は悪戯に笑う。
『何か、美羽とこうやってふざけるの初めてかもな。……名前を忘れてんのはふざけてないみたいだけど?』
ニヤリ、と笑う佐々木君に
あたしはただ
「すみませんでしたーっ!!!」
の嵐だった。