恋愛心工事中。


「……決めたの」



一呼吸置いて
あたしは京司を見ず
そう言った




『黒崎を忘れるって?』


京司は勘が良い


だから凄く
一緒に居て楽

だけどその分
考えてることが
伝わってしまうから
迷惑かけてしまう



「…………」

無言で頷く




『………そっか。
もう…終わりなんだな』

京司は腕についたゴツいシルバーのブレスレットをチャラチャラ鳴らした



「京司さ、意外に勉強できるんだから服装とか態度直せばいいのに」

ほんとギャップの人だ



『意外にだと?
お前が傷ついてんのかと思って俺心配したんだからな?なのにそんな冗談言えんのかよ』

「冗談じゃないよ」

『黙れ!!』



クスクス笑うと
京司は溜め息をついた




『けど美羽、
疲れた顔してんな』


京司がジッと
あたしを見て言った



「…まぁ…疲れるよ」

色んなことが
短い期間であったんだもん




『……………』

しばらく京司は黙った


あたしも何も言葉を発さないでいると、









『よし、じゃあ2人で学校サボるぞ』



…………………

「はぁ??」


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