恋愛心工事中。
『………マジかよ』
一部始終を聞き終えた京司は
目を丸くさせた
「何で壱がくれた手紙を持ってて…しかも捨てないで……いつ壱に渡されたのか……」
だって
あたしに絡んでる直希を
追い払おうとして壱が来た
それから直ぐに直希は消えた
だから壱が直希に
手紙を渡す瞬間なんて
無いに等しい
直希が消えた後
壱は関係者だけの部屋に
入っていったし……
2人がその後会ったとは
考えにくい………
「あ~っっ!!!!!
分かんないよ~!!」
4つ折りされた手紙を
開くことも出来ない
壱のことを
もう忘れる、と言ったって
壱からの手紙と聞けば
嘘でも戸惑う
開けるのが怖い
開けたら
自分が制御出来なくなる
今だって
壱を忘れるために
唇噛み締めてるのに
壱のことも
周りのこと、何も考えなくて
良いと言われたら
今すぐ空港に行って
イギリスに行ってしまいたい
本当のことを言うと
それくらい
忘れたくは無いんだ
もしこの手紙が本当に
壱からの物で
壱の綺麗な字が書いてあって
壱の想いが綴られていたら
直ぐに壱の元へ
向かってしまうだろう