恋愛心工事中。


強がって格好つけて
笑顔のまま別れて

美羽に幸せになれよ
なんて言って




本当は嫌な奴なんだよ




美羽がベッドで寝てた時の
あの佐々木の目

美羽を見てた目




愛しくてたまらないって目





俺 全然強くなんかねぇんだよ

美羽が居なきゃ
マジで無理なんだよ



美羽を幸せに出来るのは
俺しか居ないんだよ




なのに 何で




何で俺は

美羽と出会ってしまったんだ





俺が美羽に惚れなければ

近づかなければ

良かったのに






今すぐ会いたい、なんて
口が裂けても言えねぇ





美羽に触れたい
美羽と話したい
美羽が見たい

名前を呼びたい
名前を呼ばれたい



なぁ 何で






俺は美羽を幸せにすると

美羽と2人で夜空の星を見て

信じもしないジンクスを
信じて

誓ってみせたのに







何で、今







隣に美羽が居ねぇんだよ






『…………』

吉田は何か考えるように暫く黙り込んで




『バイバイ』

そう寂しげに笑った


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