恋愛心工事中。
『早く来なさい!!挨拶とストレッチするわよ!!』
「『へーい』」
気の無い返事をするあたし達の背中を、バシッと有美が叩く。
『しっかりしなさいよ』
「『すみません』」
有美の"絶対勝て!!"と言う目に震えたあたし達は、素早く鬼顧問の元へ向かった。
「ふふ…ほんと似た者同士だよね、美羽と京司って」
2人の背中に喝を入れ、あたしは1人クスッと笑った。
『土屋さん怖いっすよ』
佐々木君は苦笑している。
「ねぇ佐々木君」
『何スか』
横目でチラリと佐々木君を見ると、佐々木君と目が合った。
「佐々木君さぁ、美羽のことまだ好きなんだよね?」
『え!?!!?』
何で知ってんの!?
絶対に今そう思ったな。
「見てれば分かる」
いや、美羽に告白したことやら何やら美羽から聞いてるから当たり前に知ってるわ。