恋愛心工事中。



突然上のほうから声がした。
聞き覚えのある声。


あたしは振り返った。





『よっ!これ何?』





そこに居たのは...










「京司!」




あたしの人生初の男友達の、石橋京司であった。






『今日合同だったんだ、お前のクラスと♪』

京司は、あたしの隣に座った。


「そうなの?何やったの?」

『主に平泳ぎ。超好きなんだけど、平泳ぎ!』


楽しそうに平泳ぎをするように手をかく京司。







「いいなぁ...」



あたしも泳ぎたいよ。





今部活は顧問が調子が悪くて欠席中で出来ないのだ。





「授業で水泳やんないかな」




体育は明後日。
でも水泳をやるとは分からない。



『水泳部だもんな!
お前の泳ぎ見てみてぇよ!』


京司がニッと歯を出した。





なんだか、少しモヤモヤした気分から救われた。






「京司の泳ぎも見てみたいな!」
『俺~?俺は得意なの陸上だけだからっ!』



一緒に笑って話していると、













『美羽?』




有美が少し不安げにやってきた。






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