恋愛心工事中。
「…へ、まぁ…うん」
あたしが戸惑いながら答えた。
『2人は?』
黒崎があたしと京司を見て言った。
………へ?
『何?』
京司も理解出来なかったようで、不思議そうに尋ねた。
『美羽男嫌いなのにさ、どうしてアンタとは仲良くしてんのかなーって。
付き合ってんの?』
………っ
黒崎の目が、怖い。
どうして?
何かおかしいよ…
変だよ…?
『え!?
美羽とは親友なの!
俺には音緒がいるし♪』
京司が満面の笑みでそう言った。
『親友…ね』
黒崎が暗い顔をした。
………え?
何?どうして?
分かんないよ…
黒崎の事、分かんない…
『男嫌いなんだろ?
どうした訳?』
その冷たい目をあたしに向けた。
………っ。
「えっと…あの……」
何で何も言えないの?
『美羽は俺の事は嫌いなのにな』
………え?
何言って………
『あ!』
京司が突然大きな声をあげた。
!?
『分かっちゃった♪』
京司は嬉しそうに笑う。
…?何が?
『黒崎って美羽の事好きなんだろ!』
……!?!?!?
「き、京司ってば…ななな…何言って…!?」
かなり慌てるあたし。
有り得ないでしょ!?
『さすが石橋君。
大当たり』
………は?
黒崎が京司をニヤリと笑って見た。
っえ?何!?
い、今何…て…
黒崎は今度はあたしの方に顔を向けた。
………っ
冷たい目から優しい目になっていた。
不覚にも、胸の鼓動がめちゃくちゃ早くなる。