恋愛心工事中。
『気付いてなかったのかよ』
人を見下すような笑みを浮かべてあたしを見つめる黒崎。
…へっ!?ちょっ…
どういう展開!?
『本当に鈍感。』
真っ赤であろうあたしの顔を見て、おかしそうに黒崎は笑った。
………っ。
ドキッ、ってした。
黒崎って色んな笑い方するなー………
って!?ええ!?
ちょっと待って!?
「ど…鈍感!?」
前黒崎と一緒に日直やってた時…あたしに鈍感って言ったよね!?
『普通気付くだろ。
俺アピールしまくってんのにさ』
黒崎が言うと、京司が笑った。
…確かに……
好きでも無い奴にあんなしつこくする?
好きでも無い奴に抱き締めたりとか…する?
………っ。
あたしは恥ずかしくなって、顔に熱が上がるのが分かった。
『…ぷっ、顔赤』
黒崎があたしの頭を撫でた。
『お!?両思いじゃね!?』
っ!?
「ち、違っ…!!!」
『にしては顔、真っ赤だよ?』
京司がニヤニヤと笑ってあたしを見てくる。
違うってばぁ!!
「あっ、あたしはこんな奴なんか好きじゃないもん!!」
『嘘つけ!!』
京司が今だニヤニヤしている。
「嘘なんかついてないしっ!有り得ない!
大体、何でこんなチャラチャラしてるロンゲなんかを……!!!」
………っ!
言い過ぎ、た!?
あたしは黒崎を恐る恐る見た。
黒崎はあたしを見て、目を丸くしている。
ヤバいっ!
さすがに言い過ぎた!
「ご、ごめっ…!」
『美羽はさ』
黒崎があたしの言葉を遮った。
……ヤバい!
怒られる!?