恋愛心工事中。



その時。






『音緒っ!?』


京司が突然言った。




京司の視線の先には…








音緒さんが居た。



音緒さんは、微かに微笑んで廊下に立っていた。




『待っててくれたの!?』



京司は音緒さんの元へ行く。

あたしは何となく距離を置いて、2人を見た。





『まぁね。
居残りどうだった?』



本当に綺麗な人…




「余裕♪
あ、この人友達!!」


京司があたしの方を見て言った。




あ、あたし?





「こんにちはっ!
2年の笹崎美羽です!」


あたしが言うと、音緒さんは優しく笑った。




『あたしは3年の
嬌堂音緒(キョウドウ ネオ)
です。宜しくね。』



『俺の彼女ですっ♪』

『何言ってんのバカ!』



音緒さんは可笑しそうに笑った。




『コイツウザいだろうけど、宜しくね。』

『うっせぇよ!』




…ぷっ。夫婦漫才?
(↑夫婦じゃないし)





「じゃあ、あたしは此処で!」


『おう!明日な~♪』
『気を付けてね!』




あたしは2人に背を向けて、階段を下りた。












―玄関



誰も一緒に帰る人居ないやぁ……



あたしは渋々、一人で帰る事にした。












『美羽』



………へ?




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