恋愛心工事中。
そんな黒崎に連れてこられたのは、小さな公園だった。
子供は誰も居ない。
今日は雨が降ったせいなのだろう。
ブランコやベンチは水滴が付いていた。
すると、黒崎はすべり台を登り始めた。
………え!?
『く、黒崎!?』
「来て」
な、何それ!!
あたしは渋々、黒崎の後についていった。
この公園は、小さい割にはすべり台は大きい。
多分この公園のシンボルなのだろう。
至って普通のシンプルなすべり台が大きくなった感じ。
黒崎はすべり台の階段を上り、あと一歩前へ進んだら滑れるような所に座った。
あたしが戸惑っていると、黒崎が自分の隣を軽く叩いた。
そこには2人分座れるスペースは十分にある。
雨にも濡れていない。
あたしはゆっくりとそこへ移動し、座った。
何…だろう?
急に公園とかさ。
あたしは横目で黒崎をチラッと見た。
高い鼻。
少し切れ長の目。
白い肌。
金髪だから、外人と言っても通用しそうだ。
昨日バッサリと切った髪は、綺麗に整えてある。
ワックスで少しアレンジした髪が、以前のロングよりかなり似合う。