恋愛心工事中。
『笹崎は最近成績が上がってるな。
この調子で頑張れよ!』
そう言って先生は、教室を出ていった。
………はぁ。
良かった。
あたしは本へと視線を戻した。
でも、気になるのは藤城の事。
何だろう…………
゛告白だよ!!絶対!!゛
………違うよ。
期待しちゃダメ。
そんな事を考えていたら、いつの間にか眠りについていた。
………夢…?
誰かが、あたしの頭を優しく撫でている……
その時、あたしは目が覚めた。
あたしの隣の席には、あたしの頭を撫でている藤城がいた。
………っ!?
『あ、起きたん?
よう寝とったな♪』
藤城が笑顔で言った。
っ。
恥ずかしいのと、嬉しいのと。
『あ、雨降っとる!!
しまった~傘忘れてもうた!』
え?
外は雨が降っていた。
『ごめんな?
待たせてもうて。
傘持ってきてるか?』
やっぱり優しいね。
「持ってきてるよ!」
『流石やな~。
俺濡れて帰るハメになったわ。』
藤城は恥ずかしそうに笑った。
……ドクン
この世が一秒一秒刻む度に、あたしが藤城を思う気持ちが膨らんでいく。
『笹崎って……雨っぽいよな。』
へ!?
「あ、雨!?」
『悪い意味じゃあらへんて!
ただ、何となく、そう思っただけやし!』
……雨っぽい?
あたし?
あたしが自分で考えていると……
『俺、雨好きやねん』
………っ