恋愛心工事中。
今……の…は…?
深い意味は無いよね?
『………笹崎』
ドクン ドクン…
あたしの激しく脈打つ心臓の音が、藤城に聞こえてしまいそうだった。
藤城の目が、真剣になっていた。
『俺…な……』
真っ直ぐあたしを見つめる藤城。
………っ。
雨の音と、鼓動の音が、あたしの中で響く。
『お前の事…
好きやねん………』
……………え?
『突然ごめんな!
笹崎困るわな……』
そう言って藤城は溜め息をついて、自分の髪をグシャグシャと掻いた。
………本当に?
夢……じゃないよね?
「あたし…もっ…」
『…え?』
「あたしも…藤城が好きっ……」
顔に熱が帯びる。
『………マジで?』
藤城は、呟くように言った。
あたしは頷いた。
『よっしゃー!』
そう言って藤城は歯を見せて笑った。
その時の笑顔が……
凄い輝いていて…
あたしは改めて、藤城を好きだと思った。
これからも……
好きでいると………
その頃のあたしはそう思っていたの………
―翌日
『美羽っ♪』
「う、うんっ!」
それから、付き合い始めた、あたし達。
琉依に美羽って呼ばれるようになった。
あたしは琉依と呼ぶようになった。
『いいな~ラブラブでさ~。あの藤城君と!』
『やっぱり両思いだったじゃん!』
友達には祝福されたものの、琉依を好きだった女の子には冷たい目で見られた。