恋愛心工事中。
『笹崎モテるからさ、お前は男子に羨ましがられるし♪』
『ははっ』
琉依……何…で……
笑ってる訳……?
『女子には、彼女に優しくする理想の男子って思われる訳か。』
『そうやな』
………ねぇ……
琉依………?
本当に…琉依……?
『それに人を助けて、運動も勉強も出来る!
お前は何でもやるな。
それも親父さんのためなのかよ?』
『皆に好印象与えさせへんと、生徒会には入れへんやろ?
入れへんかったら親父にまたキレられるわ。』
………え?
……好印象?
『琉依の親父さんってそんな怖い訳?』
『俺には兄貴2人おんねん。兄貴は2人共かなりデキる奴でな…お前も頑張らなあかんとか言うて、俺にプレッシャーかけるんや』
………っ。
聞いた事…ある。
『俺が兄貴達みたいにデキる奴やないと、親父は俺に失望するんや。
それでキレられるわ、酷い時は殴られるわ。
頭狂っとんのや。』
…それは知らなかった。
殴られる?
……お父さんに…?
『マジかよ…』
男子が驚いたような、怖がっているような声を出した。
『だから今度の生徒会選挙で当選して、生徒会長ならなあかん。』
………嘘…でしょ?
『生徒会に当選するために、美羽と付き合って好印象与えとくんや。』
……………っ
頭が痛い。
倒れそうな目眩がした。
………あたしを…利用?
琉依が?
あの…優しい琉依が?